「発見!千葉編集部」

おいしい「チーズ」に出会う いすみ市の旅

  • 見る 買う 食べる

田舎暮らしを目指して県内、県外からの移住者も多いいすみ市。田園や里が広がるのどかな雰囲気の中で、密かに「チーズ工房」が有名だということ、ご存知でしょうか。現在5軒のチーズ工房があり、「いすみチーズマップ」なる冊子も行政から発行されているほど。市内の直売所などではいすみ産チーズが販売されているのをよく目にします。今回数ある工房の中からピックアップしたのは、市内では珍しく牧場にチーズ工房が併設された「高秀牧場」。フレッシュな牛乳をふんだんに使った美味しいチーズが購入できるだけでなく、カフェも併設され、その場でミルクやチーズを使ったメニューがいただけます。牧場オーナー家族の長女で、カフェ「ミルク工房」の代表、高橋温香さんにお話をうかがいました。

“循環型酪農”で地域と協力する「高秀牧場」

「高秀牧場」では独自の飼料で“循環型酪農”を行っているとのこと。この酪農方法、北海道などではポピュラーながらも、県内では珍しいそうです。高橋さんに一体どんなものかうかがいました。「千葉県内の牧場は牛の餌を購入しているところがほとんど。しかし高秀牧場では自分たちの畑で餌用のトウモロコシや牧草を作って、100%自給を目指しています。それでも足りない分は、米どころという地域の特性を活かし、もう農作活動をしていない田んぼや米農家さんの食用米用畑で牛の餌用の稲や牧草を作ってもらっています。うちの牧場で出た堆肥や液肥(牛の糞尿で作る肥料)をお渡しして牛の餌を作ってもらい、地域で循環させているんです。排泄物は本来処理に困るものですが、活用することで無駄のない酪農を実現させています」。

併設されたミルク工房で、牛を眺めながらのんびり

もともと牛乳を出荷する酪農牧場だった高秀牧場は、2012年に「チーズ工房」を、2016年にカフェ「ミルク工房」をオープンさせました。高橋さんは「牛を身近に抱える酪農家として、育てていく中で伝えたいことがたくさんあったんです。うちのチーズを求めて多くのお客さんが訪れてくれるようになったのはとても嬉しかったのですが、チーズを買って牛も見ずに帰ってしまうのが残念で。牛を眺めながらゆっくりできるスペースがあればいいなと思い、カフェをつくることに決めました」。店内には高橋さん手作りの掲示物があり、待ち時間に循環型酪農のこと、牛の一生について、酪農家の仕事などが学べるようになっています。牛を愛する高橋さんの想いが伝わってくる空間。最近では地元のお客さんも増えたそうです。

人気No.1ブルーチーズ! 「草原の青空」

国内外で賞も受賞している、高秀牧場でトップ2の人気を誇るチーズをご紹介。まずは人気ナンバー1のブルーチーズ「草原の青空」です。牛乳の優しい位甘さが香る青カビのチーズは、驚くほどまろやか。いい意味でクセが少ないので、ブルーチーズ初心者の方にもおすすめだそうです。なんとこちらは、本場フランスで行われた、チーズ国際コンクール「モンディアル・デュ・フロマージュ」にて2015年にスーパーゴールドを受賞しました。この貴重かつ、クオリティの高いチーズはフランスで修行をした職人さんのお弟子さんが後を継ぎ、丹精込めて作っています。店内ではこのブルーチーズを使用したケーキもいただけます。ワインのお供にはもちろん、マイルドなので朝食に添えたり、料理に使用するのもおすすめです。

草原の青空 ¥1,100(税込)

セミハードのウォッシュタイプ「まきばの太陽」

こちらのチーズも人気の、1ヶ月以上熟成させたセミハードのウォッシュタイプ「まきばの太陽」です。2014年「ジャパンチーズアワード」で金賞、2016年にも金賞と外国人審査員賞を受賞した経験あり。冷蔵庫から出してすぐの状態ではもっちりとコクのある味わいで、加熱するととろ〜りと溶けて風味がより増すそう。「トーストやジャガイモに乗せて食べてみてください。美味しいですよ」と高橋さん。想像するだけでたまりません。高秀牧場ではその他にも「フロマージュ・ブラン」というヨーグルトのように濃厚なフレッシュチーズや、クリーミな酸凝固タイプの「いすみの白い月」、定番の「モッツァレラ」も販売しています。人気チーズは売り切れてしまう場合もありますが、チーズ各種は店内でもいただけるのでご安心あれ。

まきばの太陽 ホール(約420g)¥3,000、ハーフ(約200g)¥1,600、1/4(約100g)¥870(すべて税込)

地元の食材を使用した自家製ジェラートに舌鼓

ミルク工房では、自家製の牛乳かチーズのどちらかを使用したメニューがいただけます。軽食メニューはピザ、チーズフォンデュ、クリームシチューやホワイトカレー、各種ケーキなど。もちろん店内では搾りたての牛乳もいただくことができます。目玉商品はジェラート。ミルク味が圧倒的人気を誇りながらも、実は他のフレーバーにも高橋さんの工夫がつまっていました。いすみの酒蔵「木戸泉」の酒粕から作った “甘酒”や、「六いちご園」「はちべえいちご園」などいすみの農園から仕入れたいちごを3分の1以上使用した“いちごシャーベット”、「大多喜ハーブガーデン」のミントを使った“チョコミント”など地元の食材が取り入れられていました。季節に合わせ梨やブルーベリーなども登場するそうです。ぜひご賞味あれ。

右 ミルク味 コーン ¥320(税込)
左 いちごシャーベット&チョコミント カップ ¥380(税込)

いすみ市にはなぜチーズ工房が多いのか?

この質問を高橋さんにぶつけてみましたが、「はっきりとは私もわからないのですが、まず牧場が少なくないコト、そしていすみ市で昔からチーズ工房をやっている方が酪農家向けにチーズのセミナーを開いていたことがきっかけなのでは、と思っています。移住者が多いいすみ市は、新しいことも始めやすい環境ということも助けたのではないでしょうか」とのこと。近日オープン予定の工房も何軒かあるというウワサも。現在あるいすみ市の主なチーズ工房をまとめました。同じ種類のチーズでも環境によってまったく違う味が生まれます。味比べをしながらそれぞれの工房へ足を運ぶのもひとつの楽しみ方かもしれません。

●高秀牧場ミルク工房
営業時間:10:00〜17:00(L.O. 16:00)
定休日:木曜
住所:千葉県いすみ市須賀谷1339-1
最寄駅:いすみ鉄道 上総中川駅から 車5分
電話番号:0470-62-6669

●チーズ工房フロマージュ KOMAGATA
営業時間:9:00〜17:00
定休日:不定休
住所:千葉県いすみ市新田1533
最寄駅:いすみ鉄道 西大原駅から 車7分
電話番号:0470-62-2577

●チーズ工房 IKAGAWA
営業時間:10:00〜16:00
定休日:不定休
住所:千葉県いすみ市山田6623
最寄駅:いすみ鉄道 上総東駅から 車9分
電話番号:0470-66-0825

●よじゅえもんのチーズ工房
営業時間:10:00〜17:00
定休日:不定休
住所:千葉県いすみ市松丸111-1
最寄駅:いすみ鉄道 国吉駅から 車9分
電話番号:0470-86-3021

●手作りチーズの醍醐屋
営業時間:10:00〜17:00
定休日:不定休
住所:千葉県いすみ市岬町榎沢1830
最寄駅:JR太東駅から 車8分
電話番号:0470-87-7579

Photo:Pak Ok Sun

一覧に戻る

TOP

住所
〒260-0031 千葉市中央区新千葉1-1-1 ペリエ千葉2F-3F
営業時間
10:00~22:00 日・祝10:00~21:00
※一部店舗により異なります